人間の十四五歳から二十五歳まで位を春情発動期しゅんじょうはつどうきと云うごとく、今一つの大切な「期」が人間にある。

それは四十二歳の厄歳やくどしから五十五歳までで、それを「耄気発動期もうきはつどうき」と云うのだそうな。

耄気もうきとは耄碌もうろくの予備行為時代で、四十二歳が人間の精力絶頂期で、それからは下り坂になるので。

五十五歳から先は「中気発動期」といって、ヨイヨイになる者があるという説もある。

「耄気発動期」の発見者は例の青柳有美君で、「中気発動期」の命名者は我が社の與良よら雲居うんこ君である。

〔大正9年8月12日 『名古屋新聞』 2面「別天地」欄 無題無署名コラム〕

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