伊豆三宅に理想郷を建設して檄を飛ばす

宗教改造連合会

眠れる現代の仏教およびキリスト教を覚醒し、 あらゆる宗教の精髄を発揮して理想的徹底的に社会を改造せんとの主旨に基き、

当市赤尾織之助氏らの提唱にて宗教改造連盟を発起し、 広く全国の有志を糾合し一大宗教運動を起すべく、 既に五百余名の有力者これに参加し、 東京に本部を置き、 各地に支部を計画しつつあり。 これが宣伝機関として五月一日月刊雑誌「宗教改造」を創刊し、 井箆いの節三せつぞう氏これが編輯を主宰すべしという。

同誌は発行所を伊豆三宅島に置き、 編輯所を名古屋市外千種町高見井箆氏方に設け、 広く有志の寄稿を歓迎すべく、

伊豆三宅島には同志の手により宗教的理想郷の建設中にて、 すでに同島の温暖秀麗なる気候と風景を利用し理想的療養所 「妙和園」 を開設したりという。

〔大正10年4月1日 『名古屋新聞愛知縣附録』 2面〕

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